第四章 変身大作戦

翌週末、美咲の「改造計画」が始動した。


まず向かったのは、翔太行きつけの美容院。


「いらっしゃいませ!翔太さんの彼女さんですね〜」


美容師のお姉さんが美咲を見て、目を輝かせた。


「うわあ、素材がいいですね!絶対に美人になりますよ!」


「あの...そんなに変えなくても...」


美咲が戸惑っていると、翔太が励ました。


「大丈夫です!任せましょう!」


三時間後——


「うわああああ!」


鏡を見た美咲は、思わず叫んだ。そこには、まるで別人のような女性が映っていた。艶やかな髪、整った眉、薄っすらとしたメイク。


「どうですか?」翔太が興奮気味に尋ねた。


「...これ、私?」


「美咲さんですよ!すごく綺麗です!」


次に向かったのは、服屋さん。翔太のアドバイスで、美咲は普段絶対に着ないような服を試着した。


「これとか、美咲さんにすごく似合いますよ!」


翔太が選んだのは、淡いピンクのワンピース。美咲は恥ずかしそうに試着室から出てきた。


「うわ...美咲さん、別人みたい」


「そんなに変ですか?」


「変じゃないです!すごく可愛いです!」


店員さんも「すごくお似合いですよ〜」と褒めてくれた。普段褒められ慣れていない美咲は、心の奥で小さな喜びを感じていた。


その日の夜、家に帰った美咲は鏡の前に立った。


「...これが私?」


確かに綺麗になった。でも、なんだか違和感があった。まるで、他人の顔を見ているような感覚だった。

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