第二章 衝撃の初対面
待ち合わせ場所は、翔太が提案した表参道の人気カフェだった。美咲は普段通りのジーンズにパーカー、すっぴんで現れた。
「あの...森川さん?」
「え?あ、はい...桜井さん?」
二人は同時に絶句した。
翔太の脳内では警報が鳴り響いていた。『写真と違う!いや、写真通りだけど、リアルで見ると衝撃度が桁違い!』
一方、美咲も内心驚愕していた。『キラキラし過ぎ!まつげ長っ!肌ツヤツヤ!これ本当に男性?』
しかし、二人とも大人だった。気まずい空気を打破するため、翔太が口を開いた。
「あの...お疲れさまです。お仕事は何を?」
「商社で経理をやってます。数字とにらめっこの毎日で」
「へー、すごいですね。僕はマーケティングで、SNSの企画とかやってます」
会話が弾むにつれて、二人は意外な発見をした。美咲の話は論理的で面白く、翔太の仕事への情熱も伝わってきた。
「あ、これインスタ映えしそうですね!写真撮りませんか?」
翔太がスマホを構えると、美咲は慌てて手を振った。
「やめてください!写真嫌いなんです!」
「え?でも記念に...」
「絶対ダメです!」
カフェ中の視線が集まった。美咲の剣幕に、翔太は困惑した。
「あの...どうして写真がそんなに嫌いなんですか?」
「...面倒くさいから」
「面倒くさい?」
「写真撮って、加工して、投稿して...何が楽しいんですか?時間の無駄じゃないですか」
翔太にとって、これは衝撃的な価値観だった。彼の人生において、SNSは欠かせない要素だったからだ。
しかし、美咲の飾らない態度には、どこか安心できるものがあった。
「じゃあ、今度は写真なしで会いませんか?」
「...いいですけど」
こうして、二人の奇妙な交際が始まった。
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