第2話 幽霊系

「ねえ、君さ、『異世界転生』ってやつをしてみる気はない?」


…は?


「いや、実はボク自身は君が居た世界の神様じゃなくてね、それでこっち…えーと、地球がある世界の神様にお願いして違う世界の魂を一つ交換できることになってね、

それで君に白羽の矢が立った、って訳、」


幾つか質問しても?


「いいよー」


もしかして地震起こしたのあんた?


「違うよー、あれを起こしたのは君が居た世界の神様、交換する為の魂を確保するためにやったんだって、ちなみにボクの世界では人はしょっちゅう死んでるからねー、

適当に選んだよ、」


もし、転生しないって言ったら?


「天国か地獄に行って魂を癒すなり、罰するなりした後に記憶を消してそっちの世界で生まれ変わる、」


そっちの世界…、あんたの世界はどんな場所?


「そっちの世界でさ、異世界系の小説とか漫画あるでしょ?街並みは中世なかんで、

魔力があって魔法があって、魔物がいて、冒険者ギルドがあって、ああ、ダンジョンとかもあるよ、」


転生するって言ったら何に転生することになる?


「そこは普通人間に転生すると思わない訳?」


人外転生もジャンルとしてあるし、


「はあ、君が転生するなら幽霊系のモンスターになるよ、」


…理由は?


「地震で君の身体がぐちゃぐちゃになりすぎて実態がある奴になれないの、」


悪魔とかは?なんか魔力の集合体ってイメージがあるんだが、


「悪魔は異界に肉体がある、地界…人間とかが暮らしている世界ね、そっちに依代があったらそっち行くけど」


…ゴーレムは?


「ゴーレムは作られない限り生まれない、古代遺跡には自立型もいるけど、結局はすごい昔に作られたってだけ、いまでは大体は依代として使われてるよ、ああ、幽霊系のモンスターも依代があれば使えるよ?」


どうしても幽霊系じゃなきゃ無理?


「無理、」


神様でも?


「悔しいけど無理、で、どうする?転生する?」













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