第6話

 私は、城の牢獄で鎖に繋がれ、故郷に帰るという希望を失い、絶望の淵に突き落とされた。

頬を伝って落ちる熱い涙は、石の冷たい床に吸い込まれていく。だが、私にはそんな涙すら枯れるほどの目に遭うなんて、この時までは知る由もなかった…。

ガラガラと音を立てて、牢の扉が開いた。


 そこに現れたのは、冷たい眼差しをした男だった。彼は漆黒のローブを身につけ、顔の半分を仮面で隠している。男の背後には、屈強な兵士が二人控えていた。

 男は私を一瞥すると、何の感情も感じさせない声で尋ねた。

「異邦人よ、お前の名を申せ」

私は恐怖で言葉が出なかった。男は苛立ったように、手に持った杖を私の背中に打ちつけた。

「答えろ!お前はどこから来た?何を目的としてこの城に侵入した?」

私は、痛みに耐え、震える声で自分の名前を告げた。

「ト…トモミ…です」

男は私の答えに興味を示さなかった。

「トモミ…か。聞いたことのない名だ。我らの世界の者ではないな…目的はなんだ?」

 男は兵士に合図を送ると、彼らは乱暴に私の服を破くと、キャミソールとブラを剥ぎ取った。

「いや!いやぁ、やめて!やめてください!」

抵抗も虚しく、胸が露わになり私が身につけている物はブーツとショーツ一枚だけの姿にされてしまった。

男は満足そうに薄い笑みを浮かべ、再び私に問いかけた。

「お前が持っていたその奇妙な道具について教えろ」

男は私のスカートのポケットに入っていた、スマートフォンのことを指しているようだった。

 私は、ただ泣きながら「わかりません」と繰り返すことしかできなかった。

男は冷たく言い放った。

「そうか…ならば、話す気になった時に、また来る。そのために、お前を少し刺激してやろう」

 男が杖を掲げると、杖の先端から青白い光が放たれた。光は私の身体を這い回り、足枷に触れた瞬間、激しい痛みが私を襲った。

「いやあああああ!痛い!痛いぃぃぃ!」

足枷から放たれる熱と痺れが、骨の髄まで響く。それは、まるで熱い針で身体を刺されているようだった。私はあまりの激痛に失禁してしまった…


 男は私の苦痛を静かに見つめ、さらに拷問を続ける…

私の悲鳴が、薄暗い牢に虚しく響き渡っていた。

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