これは作者様の実体験と思われますが、高校時代の祖母の危篤という時に、全くの他人からの思いがけない善意に助けられるお話です。名乗る訳でもなく、お礼も言えず終わったその経験は、今も作者の胸に残り、人生観に影響を及ぼします。こんなことってあるんだ!という思いと、その後の作者様の行動に胸を打たれる、短いけれど心に残る、教科書に載ってもいいような素晴らしい短編です。
大切な人との別れの日。どうしても間に合いたいと必死に走った高校生の少女が、思いがけない形で誰かの優しさに触れる物語です。名前も知らない。直接言葉を交わしたわけでもない。それでも、その時に受け取った親切は長い年月が経っても心に残り、やがて自分が誰かに優しさを渡す側になっていく。大きな出来事ではないからこそ、誰かのさりげない行動が人の心に残り続けることを感じました。読んだあと、自分もどこかで誰かに優しくしたくなるような、温かな余韻の残るお話です。
真夏の真夜中、大切な人との別れを前に、必死に病院へ向かおうとする主人公。そんな主人公を待っていたのは、思いがけない出来事でした。誰かから受け取った何気ない優しさが、長い年月を経ても心に残り、やがて自分も誰かを助ける側へとつながっていく物語です。読んでいるうちに、私自身も、名前も知らない年配の方に助けていただいた過去を思い出しました。人は、自分では気づかないところで、誰かの優しさに支えられていることが多いのかもしれません。そんなことを感じさせてくれる、素敵な作品でした。
名乗ることもなく、ただ困っている誰かのために行動した優しさ。その親切が20年近く経った今も作者様の中で生き続け、今度は作者様自身が誰かを助ける側になっているという流れがとても素敵で心温まるお話でした。