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概要
いわゆる人間の才能と呼ばれるようなものは、必ずその両手に宿っているのさ
僕こと賽目良(さいのめりょう)は昔からデッサンの苦手な奴だったんだよ。三年と三ヶ月くらい続けているはずなのに一向に成長しないのさ。どうしようかなんて思っていた七月の下旬のことだったね。あの店主に出会ってしまったんだ。彼はめっぽう胡散臭い奴だけれども、紅茶を淹れる腕前だけは一流だったな。君がもし山梨県に行くことがあったら彼の店に行ってみるといいよ。契約を結びに行くんじゃなくて紅茶を一杯もらいにね。
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