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概要
この国では、面こそが顔。――面を喰われた者は、誰になる?
この国では、面こそが顔である。
生まれた家を示す《生面》。
商いを許す《職面》。
武士として刀を抜く《戦面》。
神前で舞うための《祈面》。
人は面によって役を与えられ、
その役によって、社会の中に居場所を得る。
だから――面から《役》を奪われた者は、
昨日までできていたことさえ、できなくなる。
仮面王朝エイシャ=ノワ。
帝都カミザの路地裏で働く少女、イロハ=ナギは、
正規の面師から見放された面を修復する若き面師だった。
ある満月の翌朝。
彼女の工房へ、一枚の真っ白な面が運び込まれる。
割れてはいない。
焼けてもいない。
けれど、そこにあったはずの表情も、色も、役も――すべてが消えていた。
面の裏に残されていたのは、
まるで月に噛まれたような白い傷。
やがて異変は広がってい
生まれた家を示す《生面》。
商いを許す《職面》。
武士として刀を抜く《戦面》。
神前で舞うための《祈面》。
人は面によって役を与えられ、
その役によって、社会の中に居場所を得る。
だから――面から《役》を奪われた者は、
昨日までできていたことさえ、できなくなる。
仮面王朝エイシャ=ノワ。
帝都カミザの路地裏で働く少女、イロハ=ナギは、
正規の面師から見放された面を修復する若き面師だった。
ある満月の翌朝。
彼女の工房へ、一枚の真っ白な面が運び込まれる。
割れてはいない。
焼けてもいない。
けれど、そこにあったはずの表情も、色も、役も――すべてが消えていた。
面の裏に残されていたのは、
まるで月に噛まれたような白い傷。
やがて異変は広がってい
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