祖母の家の目
針の目を灯りにかざす祖母の背を後ろから見ていた夏がある
畳の目 数えて座る子供らを祖母は笑って見ていたという
柱には木目の渦がふたつある 祖母はそれを目だと言っていた
網戸の目 夕日が刺さるころだった祖母がいつでも縁側にいた
遺影の目 どこから見ても合うというそれだけ祖母に教わっている
缶の底 針の目だけが残されて祖母の目はもう思い出せない
【お題で詠もう!カクヨム短歌賞】お題「目」 応募作品
菓子の缶と、仏壇の落雁 高田 ひで @hidetakata
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