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抜け殻を拾う

抜け殻を拾う

乃木ひかり

おすすめレビュー

★で称える
★★★
★15
5人が評価しました
本文あり
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本文ありのおすすめレビュー

  • 滝口アルファ
    2191件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    ありふれているけれど、かけがえのない日常

    仕事終わりの20時から翌朝までの、
    ありふれているけれど、かけがえのない日常が、
    抑制の利いた筆致で描かれています。

    キャベツ、豆苗、トマト、味噌うーメン、
    身近な素材を丁寧に詠んでいて、
    親しみを覚える作品です。

    5首目。

    半額のシールに群れる手が触れて透ける静脈割引ですか

    半額シールの歌はたくさんありますが、
    そこに群れる手の中に、
    透ける静脈を発見した歌は初めて見ました。
    生活の淡い切なさが胸を打ちます。

    タイトルの「抜け殻を拾う」に、
    日頃の疲労感や虚無感が漂うものの、
    それでも最後の歌では、
    ロッカーに名札をつけて出勤する今朝が詠まれていて、
    日々を生きていく気配が立ちのぼります。

    「晩餐」を軸に、
    等身大の日常が描かれた、
    余韻と余情が尾を引く短歌集になっています。

    【レビューコンテスト応募】

    • 2026年8月26日 15:19