邂逅

 栞奈から手紙をもらった。始めは何かわからなかったが、周りの反応からラブ・レターだと気が付いた。帰還してから一人で読むように、と念押しされたので、彼女たちを無事帰還させた後、自室に戻って一人で読んだ。

 封筒を開けると、そこには一枚の便箋が入っていた。ずいぶん少ないんだな、そう思い手紙を開いた。

 便箋にはA-6-120、A-6-121と書かれていた。すぐには意味が分からなかったが、数日かかって図書館の管理番号だと気が付いた。

 図書館に来たのは久しぶりだった。A-6の棚を探すのにもずいぶん苦労した。

 便箋に示された本の間に、薄い糸綴じの本とメモが挟まっていた。誰からも回収されていないようで安心した。

 メモには、この本の内容は私とセドリック様だけの秘密にしてください。そして、今後の科学の進展に役立ててください。と書かれていた。

 本の中を開いてみると、そこには見慣れた栞奈の文字が並んでいた。几帳面できれいな文字で書かれたその本を自室へ持ち出した。

 紅茶を準備し、椅子に深く腰掛けたセドリックはその本を読み始めた。

 

 消える   九条栞奈

 


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