概要
祭囃子が響く夜、境界が揺らぐ
民家もまばらな、とある山の麓。
ひとりで暮らしていた祖母が亡くなり、遺品整理のため紬(つむぎ)は両親とともに空き家となった祖父母の家を訪れた。
記憶よりもずっと静かな家の中に残された、傷んだ家具や年季の入った食器、色褪せた写真。
長い年月を重ねたものを片付けるうち、紬は古い缶の中から錆びついた祖母の形見を見つける。
忘れ去られた思い出の品に、込められた想いとは。
**
山奥にひらかれた、小さな人里。
稲刈りが終わり秋が深まる頃、年に一度の祭りが始まろうとしていた。
人で賑わう明るい夜、淡い光に誘われて一人の少女が境を越えて迷い込む。
そこは人の世と重なり合う不可思議な世界。
なぜ少女は、向こう側へと招かれたのか。
懐かしく眩い秋の終わり、ふたりの想いが交錯する。
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?