一本のデニムが辿る旅を描いた物語。
始まりは砲弾飛び交うジャングルの中。
明日をもしれぬ命を必死に守りながら、友情を育む二人の兵士の足元を守っています。
人間の破壊行為を最前線で目撃することに。
終戦後、そのデニムは家族の元へ、国外へ。人の手を介して新たな地へと旅していきます。
譲り受けた人々は、どんな人がこのデニムを履いていたのかに思いを馳せながら、大切に使っていきます。
ほつれたり破けたりしても、その都度直して。活かし生かしていく姿は、破壊とは真逆の再生の営み。
どちらも人間の姿です。
その対比が、くっきりと、でもとても静かに胸に迫る作品でした。
数奇な巡り合わせによってこのデニムを手にする人々、一人一人にも物語があり、様々な思いがあり、読んでいてとても温かい気持ちになりました。
古着の魅力に気づかせてくれる物語。
お勧めです。
戦場で出会ったエディとトミー。
二人が共に過ごした時間と、一本のデニムを巡る物語です。
【一本のデニムに刻まれるもの】
泥にまみれ、洗われ、膝が破れて。
戦場を進むたびに、トミーのデニムにも少しずつ歴史が刻まれていきます。
デニム以外でも、何気ない物に人の思いが残っていく描き方がとても丁寧で、印象に残りました。
【エディとトミー】
軽口を叩くトミーと、それに淡々と返すエディ。
二人のやり取りが好きで、戦場という場所なのに、どこか温かさを感じます。
だからこそ、「帰ったら」と交わされる何気ない約束の一つ一つが心に残りました。
一着のデニムがどんな時間を重ねていくのか見届けたい方へ、オススメの物語です。