#21 扇風機

 #21 扇風機





「うう〜、筋肉痛だよ…」




 真白がベッドで溶けていた。



 昨日のプールではしゃぎまくっていたせいか、筋肉痛が酷いらしい。



 まぁ、でしょうね、という感じだ。



 昨日は柄にもなく、いつも以上に楽しそうにしてたからな。




 ーーと、いうわけで。



 扇風機を引っ張り出してきた。




 真白の顔の前に扇風機を設置して、コンセントを繋ぐ。



 ふぃんふぃんふぃん、と、音をたてながら扇風機の羽根が回る。




「あ゛あ゛あ゛あ゛」


 真白はやる気なさそうに、扇風機に向かって声を出して遊んでいる。




 俺も扇風機で涼もうと思ってたんだが。


 ……首ふりモードにしたら、真白怒りそうなんだよな。



 こうして寝っ転がっているのを見ると、ほんとに真っ白だな、と思う。


 髪も肌も服も、真っ白くて、同化しそうなほどだ。



 日焼け跡も、もうなくなっている。




 ……てか、ほんとに気持ちよさそうだな。



 ちょっとは俺も扇風機の恩恵を受けたいんだけど。




 扇風機の方向を、自分の方へと少しずらす。


 おお、結構涼しいな。




「……ゆうじ?」




 ………元に戻す。



 くそ、こいつほんとに……。




 …………まぁ、俺が譲歩するか。



 俺もベッドにもたれかかって、扇風機の恩恵を受ける。



 これなら文句無いだろ。





「……しょうがないなぁ、ゆうじは」




 呆れたような声と笑みを、見ずとも、背中に感じた。



 ……なんとなく、夏を感じた気がした。







夏休み中毎日二話投稿。

12:0018:00です。


よろしく。




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