概要
酒場経営は三流。料理は壊滅的。護衛の腕は伝説級。
辺境の町で、料理のまずい酒場《灰猫亭》を営むガルド・ヴァレイン、四十八歳。
店は赤字、服装にも無頓着で、飼い馬からさえ嫌われている。
だが、その正体はかつて《灰冠》の異名で恐れられ、幾つもの戦争を終わらせた伝説の傭兵王だった。
ある嵐の夜、ガルドの前に男装の少女リシェルが現れる。
三年前に滅びたエルディア王国最後の王女である彼女は、一枚の古い銅貨を差し出した。
それは二十年前、ガルドが守れなかった少女傭兵セラと、海へ行く約束を交わした時の銅貨だった。
「私を白鐘修道院まで連れていってください」
報酬は、銅貨一枚。
過去への償いのつもりで依頼を受けたガルドだったが、旅の先には王女を捕らえようとする王国騎士、彼女を旗に祖国を取り戻そうとする旧部下、そしてガルド自身が焼き払った街の因縁が待ち受けて
店は赤字、服装にも無頓着で、飼い馬からさえ嫌われている。
だが、その正体はかつて《灰冠》の異名で恐れられ、幾つもの戦争を終わらせた伝説の傭兵王だった。
ある嵐の夜、ガルドの前に男装の少女リシェルが現れる。
三年前に滅びたエルディア王国最後の王女である彼女は、一枚の古い銅貨を差し出した。
それは二十年前、ガルドが守れなかった少女傭兵セラと、海へ行く約束を交わした時の銅貨だった。
「私を白鐘修道院まで連れていってください」
報酬は、銅貨一枚。
過去への償いのつもりで依頼を受けたガルドだったが、旅の先には王女を捕らえようとする王国騎士、彼女を旗に祖国を取り戻そうとする旧部下、そしてガルド自身が焼き払った街の因縁が待ち受けて