概要
前髪のせいであだ名は「スダレ」ですが、本の迷子は見逃しません。
宮中の図書寮で働く女官・簾の君は、長い前髪のせいで童に間違われることもしばしば。人の顔色には疎いけれど、書物の小さな違和感は見逃さない。
ある日、返却された一冊の和歌集を棚へ戻そうとしたところ、同じ題名の真新しい写本がすでに収められていた。ところが目録に記されているのは、古い一冊だけ。しかも二冊には、今ではほとんど使われない同じ異体字が残されていた。
古い方は、前の時代を代表する歌人・葛城広継の手跡。そしてもう一冊を書いたのは、若き日の上皇様かもしれない。
なぜ、同じ書物が二冊あるのか。なぜ一冊は、数十年ものあいだ朱雀殿の蔵に眠っていたのか。
本を迷子のままにはしておけない簾の君が、図書助や写書手たちとともに、古い歌集に残された宮中の秘密をたどる。図書寮を舞台にした、少し不思議で、
ある日、返却された一冊の和歌集を棚へ戻そうとしたところ、同じ題名の真新しい写本がすでに収められていた。ところが目録に記されているのは、古い一冊だけ。しかも二冊には、今ではほとんど使われない同じ異体字が残されていた。
古い方は、前の時代を代表する歌人・葛城広継の手跡。そしてもう一冊を書いたのは、若き日の上皇様かもしれない。
なぜ、同じ書物が二冊あるのか。なぜ一冊は、数十年ものあいだ朱雀殿の蔵に眠っていたのか。
本を迷子のままにはしておけない簾の君が、図書助や写書手たちとともに、古い歌集に残された宮中の秘密をたどる。図書寮を舞台にした、少し不思議で、
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