人の感情が聞こえてしまう少女・すみれが、少しずつ人との繋がりを取り戻していく姿が丁寧に描かれるといった印象の作品です。
能力を便利な力ではなく、苦しみや孤独の原因として描いているからこそ、誰かの気持ちに寄り添えた瞬間の心地よさが伝わります。
奈々子の静かな優しさ、ほのかの明るさ、そしてまだ掴みどころのない星乃。それぞれのキャラクターが持つ距離感が良く、四人で過ごす何気ない時間が魅力です。
神社や居酒屋、旅先での風景描写が丁寧で、読んでいると読み手もその空間を共有しているような感覚にもなります。
人の繋がりや居場所を丁寧に描いた、優しい雰囲気の作品です。
今後すみれが自分の力とどう向き合っていくのか、続きを楽しみにしています。