竜と旅に出るお話。
初出は何でしょうね。
ルース・スタイルス・ガネットの『エルマーのぼうけん』とか古そうですね。
小説ではありませんが、『パフ』なんてのもかなり古そうです。
いずれにしても古典的な題材ではありますが、それらの作品の多くに描かれるのは少年(少女)にどこか欠けたもの、あるいは満たされないものがあり、それを竜が補うという構図です。
そしてそれは、いつか少年が大人へと成長し少年性と決別するため、竜と別れる日が来るだろうことを示唆します。
少年の旅には、希望とともにどこか悲しさが漂います。
さて本作品はどうでしょうか。
必ずしもすべての旅立ちの日が澄み渡った快晴で、祝福されたものではありません。
また、暗い現状からの逃避のような旅に、今よりも明るい未来が約束されているとは限りません。
案外、安寧で退屈な日々が幸せだったと思う日がやがて来るのかもしれません。
それでも、ふたりは手を取り飛び出すのです。
短編ですが、ここから始まる壮大な物語を想像しました。
おすすめ致します。
ぜひ。