ロボットが出てくる。技術が発展して、ナラティブ(物語)を理解できるまでにはなったけれども、文学まではまだ理解しきれていないような、そんなAI。
ロボットに介護されながら、老作家が彼女に教えるのは、まだAIが理解しきれない表現や情景などの言葉たち。祈りを理解し、その橋を渡った先に、きっと文学への理解があるのかなと、そんな風に感じました。裏返せばそれは、未だ人間がAIよりも優れている点であろうし、いつかAIが辿り着く場所化もしれない。……私は現状AI否定派ですが、いつかそこに到達する未来も、楽しみにも思える。ロボットへ、子供に教えるように諭す老作家との構図が愛おしい。
戦争の跡が残る終の棲家、人のいない古民家と作品を守り続けるロボットの構図も、たまらなくツボでした。
AIに負けじと物語を作る作家、文学好きに是非読んで欲しいと思います。