主人公だけの「忘却」という能力だと思っていたら、目覚めると全員が記憶喪失。そこから一気に物語のスケールが広がり、一気読みしてしまいました。
主人公は自分だけが完全な記憶喪失ではないという秘密を抱えながら行動するため、読者は常に「主人公の知らないこと」と「他の登場人物の知らないこと」の両方を考えさせられます。
この構造がとても面白いです。
さらに、離島・人体実験・夢哭島・消去実験というワードが少しずつ明かされ、誰を信用していいのか分からない緊張感が途切れません。
登場人物にもそれぞれ何か隠していそうな雰囲気があり、今後の正体や過去が気になります。
そして最後の見城翼の視点。「人格は変わるのか」という研究テーマが明かされたことで、単なる記憶喪失ミステリーではなく、人間そのものを問いかける物語になりそうだと感じました。
謎の出し方が非常に丁寧で、読み進めるほど知りたいことが増えていく作品です。
続きが気になって仕方ありません。