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概要
永遠の平和、永遠の平和
昭和二十三年四月十七日。春だった。関宿の空は静かだった。利根川の流れは変わらない。江戸時代から変わらぬ水音が続いている。遠くで鳥が鳴く。風が草を揺らす。
一人の老人が、その人生を終えようとしていた。鈴木貫太郎。八十歳。かつて日本海海戦を戦った海軍軍人。二・二六事件を生き延びた侍従長。
そして、終戦の宰相。彼は静かに横たわっていた。戦後の日本は、まだ貧しかった。焼け跡は残り、復員兵が街を歩き、引揚者が帰国し、占領軍の車が道路を走っていた。
だが、日本は生きていた。学校には子供たちの声が戻っていた。工場は少しずつ動き始めていた。畑には新しい芽が出ていた。
あの日、終戦を受け入れたからこそ存在する日本だった。鈴木は、その姿を見届けた。戦争を終わらせたあとも、彼は権力を求めなかっ
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