あの男の子と話したい。
そのために、給食の牛乳を少しずつ残していた女の子の物語です。
そっけない会話が少し。
たったそれだけの出来事なのに、読み終わった時に、「そういえば男子が、牛乳飲んでる子を笑わせて吹かせようと変顔してた」とか、「外したキャップ(ガラス瓶時代)を乾かしてメンコした」とか──そんな、もうすっかり忘れていたはずだった四十年以上前の記憶が、ぱーっと鮮やかに甦ってきました。
本作の牛乳のように、残っていたのでしょう。
牛乳、おそるべし!!
未完成ゆえの女の子への共感と合わせて、「私と牛乳」を誰かに話したくなる、そんな物語。