概要
失恋した本は、泣き声ではなく証拠を差し出した。
王立魔法図書館の修復師リーネ・アルムには、本に残った感情の痕を読む力がある。
ある日、処刑寸前と噂される公女セリアの恋愛小説が、修復室へ運び込まれた。
涙で波打つページ。乾かない署名。小口に残された「返事は、指輪ではなく鍵でください」の一文。
失恋の証だと思われた本は、婚約破棄にまぎれて屋敷鍵、持参財、雇用契約、そして母の名まで消そうとする記録犯罪の証拠だった。
冷静すぎる記録官ユリスとともに、リーネは傷んだ本を一冊ずつ直していく。
恋が終わることは、罪ではない。
けれど、終わった恋を理由に誰かを白紙にすることは、許さない。
ある日、処刑寸前と噂される公女セリアの恋愛小説が、修復室へ運び込まれた。
涙で波打つページ。乾かない署名。小口に残された「返事は、指輪ではなく鍵でください」の一文。
失恋の証だと思われた本は、婚約破棄にまぎれて屋敷鍵、持参財、雇用契約、そして母の名まで消そうとする記録犯罪の証拠だった。
冷静すぎる記録官ユリスとともに、リーネは傷んだ本を一冊ずつ直していく。
恋が終わることは、罪ではない。
けれど、終わった恋を理由に誰かを白紙にすることは、許さない。
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