そもそも素数とは、
「1とその数自身以外では割り切れない、2以上の自然数」のこと。
数字で言うと、2、3、5、7、11、13、17……
このように無限に続く不思議な数字です。
本作は、
その「素数」という言葉を兼題にした、
俳句連作4句なのです。
まず、この発想力に瞠目しました。
そして、この4句は、
淡々と詠んでいるように見えますが、
驚くほど巧みです。
1句目の「素数のページ」
2句目の「素数の渡り鳥」
3句目の「素数のケーキ」
4句目の「素数の蛙」
いずれもクールでありながら、
あたたかな空気感が薫り立ってくるのです。
世界最小詩型と素数が融合して、
美しいポエジーの輝きを放っている、
縦書きも横書きも楽しめるお勧めの俳句連作4句です。
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一句目が好きだ。
何とも言えない粋を感じる。
小満末候 : 麦秋至 に詠んだ一句なのだろう。
夏の気配を孕む風が読みかけの本のページを
めくる。そして二句目、この不思議な感じ。
渡り鳥は一体、何羽になったのか。
尤も、それを考えるのは野暮というもの。
三句目は字余りだが、ここで又もや
ケーキは一体どんな形に切り分けられられ、
何人に配られたのか…気になる。
更にラストの四句目は、春の国道で蛙の
乾涸びた屍体が…。
数を気にしてはいけない。
けれども気になる。そしてお題となるこの
『素数』というキーワードが最も良い所に
ストンと収まっている。
俳句ならではの、縦に読ませる工夫や
季語などの紹介も嬉しい。
流石の御業である。