私は普段、あまり異世界系を読まないタイプの読者です。
最近読んで感銘を受けたのは「見えるか保己一」今読んでいるのは「一次元の挿し木」。
こちらの作品は、きっかけあって「少しだけ覗いてみるか」という非常に軽い気持ちで、「おもんなかったら私も転移する!」くらいの感覚で読み始めました。転移力には定評があるもんで。すまない。
ーー気がついたら最新更新まで読んでいた。読まされてしまっていた…。悔しい…。
特筆すべきは圧倒的なキャラ魅力です。こちら読んでる途中で「この作品本編やない…スピンオフや!」と気付いたんですがキャラ魅力が頭抜けているともはや本編とかスピンオフとか関係ないんだなと思い知らされました。悔しい。
主人公の誠二と相棒の雪風、リーナス。まずこの三人(?)の掛け合いに序盤から「ほーん?」となり、「まあキャラはなかなか良さそうじゃない?」「猫と独立型人工知能がかわいいな」「オークの村の命名規則おもろいな」「ちょっと待って、リーナスと雪風が可愛すぎるんだが」
そう、リーナスと雪風があまりにも可愛すぎるのである…(仰げば尊し)
この二人の可愛さに脳を焼かれた私の次の転移場所は本編となったのでした。悔しい。
この強烈なキャラ魅力は何から出来ているんだろう。軽そうに見えてハードボイルド気取ってる主人公が探偵としてはかなりちゃんとしているとか、喋る黒猫が神と自称して強力な魔術を操るけど、アニメにすぐ夢中になって偉そうな口調で猫缶で懐柔されたりとか、淡々とクールなシゴできAIが人間のように汚れるのを嫌がったり鋭い突っ込みを入れたりだとか。ギャップがしっかりあるのがいい。とはいえ、こういう感じのキャラって割とよくあるキャラメイクとは思うんですよ。設定としてはよくある。でもその設定を固有の魅力にまで落とし込む。これがやはり作家手腕なんだろうなと思います。上手いんですよね、掛け合いのセリフの言い回しとか出し入れのタイミングが。笑いってテンポと温度管理めちゃくちゃ重要ですから。ちゃんと客席を見ていないと刺さるものにならない。そういったところを押さえてくれているので読んでて気持ちよかったです。
リーナスと雪風との出会いに乾杯