北の大地
真っ白い雪がそこに立つ影の輪郭をはっきりとさせる
敵として再会したその日まで、俺は君を忘れていた。
なぜ、君を忘れていたのだろう?
ただ、君のヒーローになりたかっただけなのに
生まれた時代、場所
幼かったあの日も、笑った時間も――
たぶん、同じだったはずなのに
ただ、育った時間だけが違っただけなのに
君はどんな人生を歩んできたのだろう?
剣を交えるたび、砕けた記憶が蘇り、俺は苦しくなる
なぜ、君と戦わなければならないのだろう?
ただ君のヒーローになりたかった、それだけだったのに
君を守りたかっただけなのに
なぜ――――
これは敵として再会した幼馴染の物語
時代が二人を分かつ物語――――
【レビューコンテスト応募】