言葉にして書くと盛大な誤解を招き運営に通報されそうですが、読んで爆笑した後の正直な感想は「これが面白いと思う人どんだけいるの?」というものでした。このおっそるべきパスティーシュ(模倣小説。ホームズものとか有名ですね)には、二十人の名探偵と一人の怪盗、どころじゃなくてその友人やらライバルやら含めて無茶苦茶な数の登場人物が一堂に会し、宝石盗難事件に関わるわけですが、もう誰が何の役だかわからないくらいしっちゃかめっちゃかなのに何故か話がスルスルと進んでいく。原典の登場人物の特徴を的確に捉えていて、しっかりパスティーシュとして成立している。お話そのものよりもむしろその技巧に笑えてきたわけです。ミステリ愛が半端ない。わたしもまあまあミステリ好きですけど、正直探偵怪盗合わせて十人くらいしか作品読んだことありません。失礼ながらこの話の最大の謎は、「何でこんな小説書こうと思ったの?」という作者の思考そのものだと思います。怪作。でも面白い。二十人全部わかる人に是非読んでほしい。