かくれんぼデスゲーム3
――実家にいないということは、一体家族全員今はどこにいるんだろうか?
ミナトは何回も母に電話しているのだが繋がる気配はなかった。
仕方がない。もう自力で探すしかないだろう。
さっきまで明るかった空も今では地面をオレンジ色に照らす。
そんな時間に街中をシャツを濡らして走っていると、子供が帰った時間だというのに、公園の方から話し声が聞こえてくる。
走っていて息が絶え絶えに手を膝に置いた時だっただろうか、
「……ってかさぁ、マジで、ソラが自殺するなんて思ってなかったんだけどー?」
「ホント、そう! え? ウチらって、そんな悪いことしてたー?! って感じなんですけどー!」
空耳であろうか、一瞬、『ソラ』と聞こえてきたような気がした。
やっと呼吸が落ち着いてきたところで、ミナトは今の話がした方へと耳を傾けてみる。
「ただたんに、俺達のグループで、毎回、俺達の人数分お菓子とか買わせに行かせてただけじゃん!」
「そうそう! 俺達の分のお菓子やジュースをさ!」
「ま、毎回袋いっぱいに買ってもらってたけどー!」
「チェッ! もう、お菓子とかジュースとかって毎日食べられなくなっちまったのかー……」
「ホント、何で、それだけのことで、ソラは自殺しちゃったのー? って感じー……」
「ま、いっか……次のターゲット見つければいいんだしさ……」
どうやらミナトの聞き間違いではないようだ。『ソラ』に『自殺』という言葉を聞いただけで、完全に自分の弟である『ソラ』なのは分かった。『ソラ』という名前を聞いただけで、ミナトには誰のことか分かってしまった。
どうやらこのグループの話によると、ミナトの弟であるソラがこのグループのパシリとして使われていたのは今の話から分かる。そして自殺したということなのであろう。
そんな連中をやっつけたい。そうは思っても、とりあえずは大人になればかなり理性で制御が出来るもんだ。
ミナトはその理性を抑えるために拳を握る。
だがその拳は手に爪の跡が残るほどになっていた。
握った拳には血が滲みそうだった。格闘で鍛えた指先が白くなるほど力が入っている。
ミナトはソラのことを溺愛していた。しかも小さい頃に父親を亡くしてからは特にだ。ミナト自身がソラの父親の代わりになろうと必死にソラを守りたかったからだ。
拳を握りその力で手から血が滲み出そうな直後、耳を疑うような言葉がミナトの耳に入ってきた。
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