巷に溢れる自称純文の筍文字に辟易していたし、これも読む前はその類かなと思ったが、この度ちゃんと味読が叶った、よい文章だと思う。
みんな違って、みんな良い的なハナシにまったく興味がない。 そのなかに私が入っているかいないのかも、違ってるのか、良いのかも含めて、ピクリとも心が動かない。 何の役にも立たない、つまらない失恋の話。・ 何というか……ダウナーだ。 周りをダウンさせる力がある。雰囲気が、とかでなく、核となる部分から放たれている。 ただ、ゲンナリとかうんざりというよりは、鎮静するような感じだ。 語り手が自らの性質を深く把握しているからなのだろう。「そんなことないよ」なんて気軽に言い返せない信念が感じられる。