文章の美しさに圧倒されました。
だからこそ、この作品でレビューを書くべきかどうか非常に悩みました。なぜなら、私のレビューでこの美しい作品を壊してしまうのではないか、そんな恐怖に似た気持ちがあったからです。
でも書いてみることにしました。
この美しい文章を一人でも多くの人の目に触れさせたいと思ったからです。
私たちははしばしば、美を整った輪郭や均整の取れた形の中に探そうとしてしまいます。
しかし本作が描く「美しい男」は、そのような通俗的な美の概念を静かに裏切ります。
毛深く、猫背で、決して愛想のよい人物ではない彼は、それでもなお美しい。なぜなら彼は、自らの欲望や醜さ、平凡さから目を逸らさず、それらを抱えたまま考え続ける存在だから、です。その彼との『ロリータ』を巡る対話は単なる文学談義ではありません。
美とは何か。欲望とは何か。母性とは何か。そして平凡とは何か。その問いは私たち読者自身の内側へと向けられています。
その答えは「平凡は泥の中に咲く蓮だ」という言葉の中にあるような気がしてなりません。この言葉は私の心に深く残りました。
美とは穢れから切り離されたものではなく、むしろ泥を引き受け、その上でなお咲こうとする意志の中に宿る、そんな風にも思いました。
美しい男の姿は遠ざかっても、彼の問いは、静かな粒子となって私の心の底にしばらく沈み続けました。
この美しい作品を、どうしたらうまく伝えられるか。
考えて考えて書かせていただきました。これが私の限界です。
多くの人に読んでいただきたい。
そして感想を共有したいです。
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