同窓会の帰り道。
主人公は、かつて通学路だったすすきの小道を歩く。
そこは、小学生時代にクラスメイトの木村くんを執拗にいじめていた場所だった。
すすきの茂みにランドセルを投げ込み、揺れる穂を目印に石を投げつける――残酷な遊び。その日を境に、木村くんは姿を消した。
本作の魅力は、美しい秋夜の情景と、胸の底を冷やすような不穏さが同居している点にあります。
ざわめくすすき、砂利を踏む音、石の鈍い衝突音。その一つひとつが私たち読者の神経を静かに逆撫でする。
子どもの残酷さの生々しさと、音による恐怖演出が巧みで、ラスト一文の美しさが際立ちます。
明確な怪異は描かれず、それでも確かに「何かがいる」と感じさせる筆致が秀逸な、短編ホラーです。