概要
魔法不能も、聖女の奇跡も、断罪式も――確認したら、王宮式が壊れていた。
辺境の変人魔法使いリネット・フェルは、王都の魔導書庫とふかふかの寝台と甘い菓子に憧れていた。
自作の転移陣を起動したはずが、なぜか王宮の召喚陣に巻き込まれ、目を覚ますと公爵令嬢エレオノーラの身体に入っていた。
しかもそこは、王太子がエレオノーラを「魔法も使えない役立たず」として断罪している真っ最中。
けれどリネットは、床の召喚陣を見て首を傾げる。
「魔法が使えないんじゃなくて、床の陣が間違っています」
測定水晶も、聖女の奇跡も、王宮式の訓練記録も、断罪式そのものも。
確認してみれば、壊れていたのはエレオノーラではなく、王宮式を正しいことにして進める断罪の方だった。
正義のためではない。
ただ、燃えそうなものと、詰まっているものと、痛そうなものを放っておけないだけ。
辺境魔法使い
自作の転移陣を起動したはずが、なぜか王宮の召喚陣に巻き込まれ、目を覚ますと公爵令嬢エレオノーラの身体に入っていた。
しかもそこは、王太子がエレオノーラを「魔法も使えない役立たず」として断罪している真っ最中。
けれどリネットは、床の召喚陣を見て首を傾げる。
「魔法が使えないんじゃなくて、床の陣が間違っています」
測定水晶も、聖女の奇跡も、王宮式の訓練記録も、断罪式そのものも。
確認してみれば、壊れていたのはエレオノーラではなく、王宮式を正しいことにして進める断罪の方だった。
正義のためではない。
ただ、燃えそうなものと、詰まっているものと、痛そうなものを放っておけないだけ。
辺境魔法使い