主人公には勇者になれるくらいの実力がありますが、コミュ力の高さや外見の良さが伴っているわけではない、という所に妙なリアリティがあります。匂いで判断する獣人のニャリエナが惚れて、一緒に旅をすることになりますが、果たして主人公の自己肯定感は上がるのか??二人の旅の行く先が気になる作品です。
冒頭の逃走シーンが緊迫感に満ちていて、一気に物語へ引き込まれます。ニャリエナの感覚的な描写が生き生きとしていて、世界の匂いや危険がリアルに伝わります。ボッチルフの登場はユーモラスでありながら、戦闘でのギャップが強烈な印象を残します。会話のテンポも心地よく、二人の距離が自然に縮まっていく流れが魅力的です。ラストの軽やかな締めが、これからの旅路への期待をぐっと高めてくれます。