読んでて、第一印象が精神的なホラーを見ている気分だった
メイドカフェにしろ、コンセプトカフェにしろ、キャバクラにしろ、ああいう手あいのサービス業の女性たちからしてみれば、男性側がのめり込んで暴走するというのは、日常的にある話だろう。
だが、そういう仮想恋愛的なコンセプトの娯楽の場に足を踏み入れるにあたって、これは現実ではない仮想だと、冷静に線引きができていればいいが。 そうではなく、現実と仮想の区別がなく、現実の癒しを底なしに求めた場合、悲劇と喜劇が合わさったような状況に陥るのは間違いない。
この作品を読んで、客観的に『バカな男たちだなぁ』と笑って過ごす人もいれば、
(´・ω・){……俺がいる
と、愕然とする人もいるだろう
しかし、人間はどこでタガが外れるかわからない。
あなたも私も、そこのあなたも、いつこうなるかわからないだろう。
話を最後まで読んでいて、心のどこかで。 夢オチだった、作中内作品だった、そういうオチを期待してたが。 ああ、作品の中では本当の話なんだなと納得してしまった。
ちなみに、俺はああいう推し活自体にほとんど興味がないのでハマったことは一度もございません。
俺の推しは重音テトです
੬ჴ❛ _ ❛ჴჱ{おい!
一見、男友達同士のよくある秋葉原の思い出話や失敗談のように見せて、その実、一人の男が底なしの沼へと引きずり込まれていく引き金を引いてしまったという、極上のノンフィクション・サスペンスとしてのゾクゾクするような導入です。
また「小田和正」から始まる、取り返しのつかない後悔の念が面白い。
「あの時、あのコンカフェで、何をしてあげればよかったのだろう?」という冒頭の一言が、この先に待つ破滅的な結末を強烈に予感させます。
ギャンブルや失恋といった自業自得の失敗とは次元が違う、「人の人生を狂わせてしまった」という重い十字架が読者を惹きつけます。
主人公(私)が友人(彼)に推しを作ろう、と提案したことをきっかけに、コンカフェ依存になった友人を描いた作品。
彼はメンヘラでコミュ障で嘘つき。
推しのコンカフェ嬢に対し、甘えたりマウントを取ったり激しく嫉妬したり歪んだ愛情を見せます。
不誠実な態度を見せる彼に呆れる主人公ですが、彼の異常なまでのコンカフェ依存に誘った自分にも責任を感じ、自分が後悔をしないためにもと彼に説得を試みます。
視点が依存している本人ではなく客観的に見ている友人という立場なので、彼の言動に都度ツッコミが入っていて、イライラモヤモヤし過ぎずに読めて面白かったです!
……と、前編はそんな感じなのですが、後編からは彼の自己肯定感の低さなど内面に焦点を当てた心理学的な話がメインに。
小説とエッセイと新書をいっぺんに読んでいる感覚になりました…!
主人公が長年友人を続け、淡々とツッコミを入れたり分析している理由もわかり、物語として楽しむだけでなく、自分にも当てはめて考えさせられた深い作品でした。
何かに依存してしまう人の心理が知りたい、という方にもオススメです!
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