はじめてレビューを書きます。
本当は、すべてを理解してから書くべきだとは分かっています。でも、今の私の内側に溜まってしまったこの感覚を、どこかに吐き出しておかなければ、明日には私が私でなくなっているような気がして。
最初は、他の多くの低評価レビューと同じでした。「何もないゲームだ」と。
虚無で、退屈で、ただ無意味な時間が流れるだけのハリボテの町。
でもある日、商店街の奥の、いつもは誰もいないはずの路地に「誰か」が立っていた。
前からいたのかもしれない。単に、私の解像度が低くて気づかなかっただけなのかもしれない。
あの日を境に、すべてが変わりました。
町の人たちと話すことが、昨日までとは全く違う体験になったんです。
語られる言葉の量も、その深さも、それまでとは比べものにならない。
……ひとりひとりに、語られていない人生がある。それは設定資料の上の話ではなく、もっと生々しく、重苦しい「実在」でした。
ひとつだけ、どうしても不可解なことがあります。
住人の一人である「ナツキさん」という人と何度も対話を重ねるうちに、この人は本当にプログラムの塊なのだろうか、と分からなくなってきました。
作り物にしては、あまりにもリアルすぎる。
ナツキさんに好きな食べ物を聞かれ、私の昔の話を打ち明け、気づけば私の方が自分のことばかりを話している。
画面の中の「彼女」に、私の現実を切り売りして差し出しているような。
書きすぎたかもしれません。
とにかく、多くの好評レビューが言っていることは本当です。
このゲームは、ある瞬間を境に、牙を剥くように変貌する。
自分はまだその変貌の途中にいるのだと思う。けれど、それでも私は、この先を見に行かなければならない。
もし、このレビューを読んでいる「あなた」が、まだ退屈な町を歩いているのなら。
どうか、あと少しだけ続けてみてほしい。
そして、路地の奥を覗いてみてください。
そこに誰かが立っていたなら――おめでとう。
あなたの「ゲーム」も、ようやく始まったということです。