晩飯を買って帰るだけの平和な夜が一変、電柱から生えた「黒い手」に襲われたビビりな高校生・吉川エイジ。
彼を助けた(?)のは、無愛想な死神・クロウと喋る黒猫・アマネでした。
そのままなし崩し的に「死神ワークス」に強制採用されてしまったエイジは、同級生の兄が存在ごと消えてしまった不気味な事件に巻き込まれていきます。
本作の最大の魅力は、本格的で背筋が凍るようなホラー描写と、それを中和してくれるテンポの良いコミカルな掛け合いの絶妙なバランスです!旧校舎に這い回る無数の黒い手や、窓ガラスに張り付く顔、地下から聞こえる声など、怪異の描写は本当に恐ろしくてハラハラします。
しかし、そんな絶体絶命の状況でも、エイジのキレのあるツッコミと、どこかポンコツな死神コンビとのやり取りのおかげで、重くなりすぎずにグイグイ読み進めることができます。
ただの怪異退治ではなく、怪物たちが何に縛られ、死神たちが何を「断つ」のかという重厚なテーマにも踏み込んでいく熱い展開もたまりません。
不気味な世界観と魅力的なバディの掛け合いを楽しみたい方に、全力でおすすめしたいオカルトファンタジーです!