本を開くとき、人はその中に広がる世界と対面し、様々な言葉を持ち帰るものだ。しかし、本たちは本当はそれよりも前からこちらに話しかけている。それぞれが持つ魔法をかけてあげるために、背表紙で訴えかけている。あなたには、彼らの声が聞こえるだろうか。そして、この本棚を小説投稿サイト、本棚の隅の薄い絵本を無名の作家のweb小説……と置き換えて読むことも出来るだろう。本棚の端に置かれた厚さ1センチの絵本の矜持と優しさ。ほっとするぬくもりに包まれる一篇。
あんなに何度も読んだ本なのにいつの間にか本棚の片隅に追いやっている。そんな本たちは今でも私に声をかけてくれているのでしょうか?もう一度あの頃のワクワクを、ドキドキを、思い出したくなりました。画面上の言葉たちに紙面上のへのお誘いをされるような言葉のワルツが聞こえてくる素敵な掌編です。
もっと見る