目覚めたのは西暦180年頃。
邪馬台国以前、史書がほとんど沈黙する“失われた200年”の倭国。
その隣にいたのは、やがて「卑弥呼」と呼ばれることになる妹。
山中のボロ小屋で死を待つしかなかった兄妹が、“現代知識”を武器に生き延びるところから物語は始まる。
水もない、食べ物もない。
それでも兄妹は知識で命を繋ぎ、貧しい村を病から救い、周囲に“奇跡の力”を見せていく。
この“文明の火種を灯す”展開が、歴史改変ものとして非常に魅力的。
やがてその力は豪族たちを呼び寄せ、妹は乱世を収める巫女として狙われ始める。
奪われるくらいなら、自分の手で“神”にしてしまえ――
兄は妹を守るために、「卑弥呼」という神話を自ら作り上げる道を選ぶ。
兄が築く偽りの建国譚。
妹が背負う巫女としての宿命。
そして“邪馬台国から天下統一へ”という大胆な歴史改変。
史実とフィクションが交錯しながら、兄妹の絆と野心が倭国を動かしていく。
現代知識で古代を切り拓く、力強くも切ない“卑弥呼創生”の物語。