まず、先にお詫びさせていただきます。
あまりの面白さとテンポの良さに一気に読み進めてしまい、前のお話の内容があやふやになって2周目突入が決定した中でのレビューとなります。
ミステリーものではありますが、ちゃんと王道ファンタジーでもある当作品。
主人公のリオンは規格外の天才魔法士でありながら、その私生活は家賃の支払いもままならないほどルーズでちょっぴりカッコ悪い。しかし、その本質は狂気すら感じるほどの職人気質。依頼を確実に遂行するためなら、己の人格すら代償にする。
その恐ろしいほどの強い責任感と誠実さを、軽薄でテキトーな欠陥人間という仮面に隠す彼を支え(?)、時には花も恥じらう可憐な微笑みを見せながらやんわりだけど重めの毒でしっかり刺す、頼れる相棒のトリスことベアトリクス王女。
彼女もまた一筋縄ではいかない人物であり、大きな敵を前に怯むことなく強かに立ち回る姿は、凛々しく、そして美しい。
竜の食糧庫籠城事件をきっかけに、浮かび上がる謎と蠢く陰謀。
その果てに待ち受けているものは、果たして――?
リオンとトリスの活躍に、乞うご期待!
国内最高峰の学術機関である王立魔術学院。
とある王城では、王宮魔法士団たちでは、解決できぬさまざまな問題が起こっていた。
リオン(中退)は、魔法士として依頼を受けている。
そこに、なにやらイカニモ訳ありそうな少女が訪れ……
ドラゴンを追い出すには……どうしましょうか?
さてここでご注目いただきたいのは作者のコダワリです。
ファンタジーによくある便利な魔法というより、『科学(サイエンス)寄りの事象』に重きを置きます。体積を語るファンタジー小説はじめてみましたよ……いえ、現実はおっしゃる通りなんですが……。理論で紐解くとか属性や粒子でか理論もわかりやすく描写とセリフでうまく構成されています。
と世界観が楽しく書き記してしまいましたが、一番の魅力はちょっと情けない感じもあるけど頼りがいがある(?)主人公のリオンと、三つ編み(王女編み)のトリスのやり取りが楽し! です。
それぞれの思惑と謎解き要素が入り混じり、二人の関係性が少しずつ変わり、また他にも可愛らしいキャラクター満載です。水面下でも不穏な気配を感じ、一筋縄ではいかないストーリーが奥行を出しております。
是非ともオススメいたしますよ!
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