今回、四谷軒氏が参加された三題噺企画のお題は「血」「医」「体力」。なんとなく連想し易く、話に盛り込むのは容易そうに思えるお題ですが、歴史という舞台とどう絡めるかはまた別の問題です。
私は三国志の華佗あたりを題材にするのかな想像したのですが、四谷氏が選んだ題材は、源平合戦のやべーアイツ・源義経。なぜそう感じるのかは不明ですが、お題の中でも「血」とはすごく親和性が高いキャラクターな気がします。(※なぜやべーかは、四谷氏の源平モノを是非お読みください)
今回の義経はどんな凶行に及ぶのか? 期待と不安を胸に本作を拝読した私ですが……お題の使い方は、私の想像をはるかに超えていました。
詳細は是非本作をお読みいただければと思いますが、『平家物語』に記述された史実――事実ならこの組織大丈夫かと思うようなエピソード――にまず驚き、さらに史実と想像力を巧みに織り交ぜ、そのエピソードの背景をキレのいい歴史物語に仕立て上げた技量に言葉を失います。
歴史好きには必読の短編です!
※ちなみに私は、本作で触れているエピソードをwikiで確認する過程で、長年の疑問「ボクシングの『バンタム級』って何?」の謎が氷解しました。