・英霊を呼び出してバスケットボールで競わせる。
・各選手には明確な数値、ステータスがある。
・呼び出される英霊は選べるわけではなく『運』である。
まさに、ソシャゲのように物語が広がるのは何とも奇異で、非常に目を引く物語。
しかしながら、物珍しさだけでなく着実なバスケ描写と解説で、スポーツものとしてきちんと楽しめる。
また、異様なほどに強い弍估なる選手と、それらを囲むチームメイトの様相もまた明朗で親しみやすく、これらもこのスポーツものの読みやすさに寄与している。
普段スポーツものに親しんでいなくとも、雰囲気やこの物語の背景にある不可思議な設定が気になって先をついつい進んでしまう。
淡々としているように見えて実に技巧の秘められた作品です。
召喚した英霊たちをバスケットボールで戦わせるという斬新な設定のスポーツ系ファンタジーです。
チームの要となるのは「弍估」という女性。
彼女は女性でありながら圧倒的なフィジカルを持っており、彼女のことを「所詮は女だ」と侮ってかかる男たちを蹴散らす様がとても痛快です。
召喚される英霊たちはバスケの名人であり、魔法や特殊能力を使うのではなく、ちゃんとバスケットボールをプレイします。
バスケの専門用語が出てきても解説してくれる親切設計なので、バスケに詳しくなくても読みやすいです。
バスケットボールが好きな方も、そうでない方も、ぜひ読んでみてください!!
特筆すべきは斬新な設定です。
4年に1度の世界的イベント、『Basketball World Championship』。
その大会に参加させるため、異次元から魂を呼び戻す“召喚システム”によって呼び出された、歴史上のバスケの名人たち。
彼らは、英霊と呼ばれる存在。
さらに英霊たちには、ゲームのようなステータスがあります。
総合評価、速度、司令塔、得意なポジションなどをステータス化される設定は斬新。
個性的な登場人物によって能力が異なるし、実力が目に見えて理解しやすいのも特徴です。
テーマがバスケだけあり、バスケットボールの試合中の描写は壮観。
スピード感がありながら、心理的な駆け引きもあって読み応えがあります。
バスケの用語についてもわかりやすく端的に説明されており、バスケを知らない人でも没入して読むことができます。
斬新な設定と世界観に支えられた新感覚、読むバスケ。
楽しめるだけでなく勉強にもなる一作です!
いわゆる“配属ガチャ”に振り回されながらも、自分の居場所を探し続ける挑戦者たちの姿を、バスケットボールという熱量あふれる舞台を描き出す。
プロの世界。
生き残りをかけて新しい道へ踏み出すべきか悩む姿は、現代の読者に強く重なるだろう。
バスケットにかける想い。
それぞれの役割や得意分野が試合の流れに絡むことで、物語に自然な緊張感が生まれている。
敗北という名の“生存”の設定が、スポーツの爽やかさと職場や学校の現実味を巧みに交差させている点が秀逸だ――「先生、バスケがしたいです」
互いの才能や努力への敬意として描かれている点も印象深い。配属で与えられた場所に不満を抱えつつも、コートに立てば誰もが平等に戦い、成長を示せる――そんな希望が読後にそっと残る。
配属ガチャに翻弄される時代を生きる読者にとって、この物語は“選ばれた場所”ではなく“自分で意味をつけていく場所”の価値を静かに教えてくれる。
最後に
やや設定語り、パワプ◯みたく感じましたが、設定や考察を楽しみたい人には親切な作品です。