ねむれるおくすり
曖惰 真実
ねむれるおくすり
コップに水を注ぐ。布団に入る前に、コップ一杯の水を持って儀式を行う。生物として本能的に欲する睡眠をいつからか、自由意志で取り扱うのが困難になっていた。舌を青く染める代償をもって、現代医学の魔法を唱える。コップの水を生贄に捧げることで、舌を青くするデメリットをかき消した。
布団に身を委ねる。睡眠をも拒む私の脳みそは今日も魔法に身体を許す。アバズレとなった私は筋肉を弛緩していく。脳に睡眠欲の報酬が与えられ、徐々に意識が遠のいていく。このまま私は……。
眩しさを感じて目をあける。またしても私は布団の中で記憶が曖昧になっていた。自分の愚かさにイヤになった。でも今夜も私は……。
ねむれるおくすり 曖惰 真実 @aidamakoto
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