第4話 ノワールの提案

ジョン「その戦法ズルい!」


マーちゃん「これが作戦ってやつよ!」


ジョンチームはマーちゃんチームの作戦に苦戦していた。なぜなら当てても当てても点数にならないからだ。


ノワール「このままじゃキリがないな」


クリック「なにか作戦はないんですか?」


ノワール「そう言われてもじゃな…」


残り試合時間は1分30秒。現在のスコアは12対2でマーちゃんチームがリードしている。少ない時間で10点も取れるのか。


ノワール「あ、これじゃ!」


ジョン「なにか思いついたんですか?」


ノワール「あぁ、ちょっと待っとれ」


ノワール「天の声、聞こえるか」


天の声「はい、なんでしょう?」


ノワール「少しルールを改善して欲しいのじゃが…」


天の声「ルールを改善してほしいとは具体的に?」


ノワール「相手も連続で当てないと点数を獲得できないようにしてくれないか」


天の声「ですが、ゲーム中のルール変更は承っていません」


ノワール「じゃあマーちゃんチームに了承を得たら大丈夫か?」


天の声「それなら大丈夫ですよ」


ノワールが考えた作戦はルール変更というものだった。現在はノワールチームが2回連続当てないと点数にならず、マーちゃんチームは1回当てるだけで点数になる。ノワールが提案したのはマーちゃんチームもノワールチームと同じく2回連続当てなければならないということだ。だが、ノワールチームにメリットがないように見える。10点の差を埋めることはできるのか。


ノワール「マーちゃん、聞いてくれ」


マーちゃん「…?どうしたんですか?」


ノワール「今妾たちは10点を追っている。たが残り時間を考えたら10点を取るのは厳しい。そこでじゃ、マーちゃんたちも妾と同じく2回連続当てなければ得点を貰えないというルールにしたいのじゃが良いか?」


マーちゃん「ギール、どうする?」


ギール「まぁ10点も開いているしな。このまま終わるのは面白くないだろう」


マーちゃん「つまり?」


ギール「そのルール受けて立とうではないですか、ノワール様」


ノワール「やっぱりギール達ならそういうと思っておったぞ」


天の声「交渉成立ということで只今からノワールルールを発動します!」


ルールが変更されて再度試合が始まった。残り時間1分30秒。ここからマーちゃんたちは守りに入ろうとしていた。そしてそのまま時間は流れ第5ラウンドが終了した。


天の声「それでは結果発表に参ります。皆さん、マイクの音量と聞こえているかどうかを確認してください。聞こえなければすぐに申し出てください」


マーちゃん「聞こえてます!」


ギール「同じく」


ノワール「妾もじゃ」


ジョン「聞こえてますよー!」


クリック「私も聞こえてますわ😊😊☺️😊☺️」


天の声「皆さん聞こえているようですね。それでは早速…。ティブロ王国雪合戦大会勝者は…!」


マーちゃん「そんな名前付いてたんだな…」






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