プロローグ2  黄泉にて

黄泉とは一般的に、死者の世界としていわれることが多く、人々から怖がられている。


だが、天界とも魔界とも違う。


天界は、善意的な人間が死後に行くとされている世界。


一方で、魔界は地獄とされていて、犯罪者など、悪者が死後に行って、反省させられる世界といわれる。


黄泉は、どちらとも違うらしい。

どうやら古事記、日本という国の神話というものに出てくる世界らしい。


死後に行く世界というのは同じらしい。が、死後に行く地獄と此岸の狭間の世界とも言うらしい。


腐敗した死体などのイメージで、人間からは恐れられる。


それは、魔族領も同じだ。


魔族領のどこかに、魔界へと通じる門があるらしい。


いわゆる、地獄に通じる門が。


だから、黄泉と魔族領は似た者同士、気が合うのだろう。


大昔、いや、八百五十年程前。


この黄泉と、魔界は対立していた。


だがそこに、人間が割り込んできた。


人間は、黄泉や魔界より団結して、この二陣営を滅ぼそうとしてきた。


そして、仕方なく黄泉と魔界は組むことに。


それから、両国への行き来が開放され、観光、交流目的で平民までもが足を踏み入れることになった。


魔王城のように、黄泉にだって城はある。


その縁で、レイマとルナノは出会った。


その出会いは、リムアやルムチ、モニル、零嶺と出会う以前______。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る