本編第5章

再会編

再会編①

【2014年3月5日(水)】


マージィが一時的に帰ってくることが決定。マージィは韓国人テニス部のメンバーだったヤクスル・コンと昨年10月にニューヨークで再会し、今年1月から付き合い始め、すぐに婚約したようだ。そして今年6月に結婚予定。マージィはニューヨークの銀行の仕事を辞めて、2人でシンガポールに住むらしい。


【2014年3月10日(月)】


トベとマキが、マージィとヤクスルに再会する。4人でレストランで食事。少し会話をしてから、トベが本題を切り出す。


トベ「小泉先生がマージィの日本語の先生だと、後から知ったよ。」


日本語クラスの先生であるノココは、生徒たちからは「小泉先生」と呼ばれている。しかし小泉先生という名前を聞いて、明らかにマージィは動揺している。トベとノココが知り合いなことに、かなり驚いているようだ。


トベ「現在はお互いみんなハッピーな状態だから、もちろんそのまま平和な日々を続けることが前提なんだけど…。これからする質問は、あくまでミステリーのオチを知りたいだけなんだ。」


マージィはすでに観念したようだ。


マージィ「私が犯人です。」


マキ「早速、犯人が自白しちゃったよ(笑)。」


トベ「そっか。正直に言ってくれてありがとう。じゃあプライバシーを侵害しにくそうな、大会の時の話にしようかな。ちょっとおかしな点があるんだ。」


マージィ「モリーがいないんですか?」


トベ「いきなり名前まで出しちゃうんだ。やっぱりわざとなんだね。」


マージィ「モリー失踪事件の犯人は私です。モリーが私の被害者なんです。」


トベ「マキさんとヤクスルも隣にいるから、言えそうだったらでいいんで、聞いていいかな?なんでモリーがいないのかな?これが最後のパズルのピースだったんだ。」


マージィ「嫌いだから。」


マキ「そしてまさかの平凡な犯行動機!」


トベ「そうなんだ…。ちょっとショックだけど、答えにたどり着いたら、何となくそうかなと思っていたんだ。その嫌いは意地悪なのかな?それとも?」


マージィ「大嫌い!本当に嫌いなんです!」


トベ「ごめんね。マージィが嫌がってることに、気づいてあげられなくて…。あっ、でも気づいたとしても、どうしようもなかったのか…。」


マージィは涙を流す。


マージィ「わかります…。今ならどういう意味か…。」


マキ「なんか意外…。マージィとモリーは、仲良しなのかと思ってた。」


トベ「よくモリーは、しつこくマージィに絡んできてたもんね。僕のせいだ。ごめんよ。」


マージィ「いえ…。トベさんのせいではないです。」


マキ「よくタクマも、しつこく私に絡んできてたけどね。そのせいで出逢ってから、1年半もかかっちゃったな。」


マージィ「そうなんだ(爆笑)。」


マキ「モリーがマージィのこと、好きだったんじゃない?」


トベ「どうだろうね?」


プライバシーのためにも、トベは誤魔化す。結局のところ、ラブストーリーだと思わせて、ミステリーだったってオチだ。


マージィは、まだ涙を流している。


トベ「ごめんね。僕が泣かせたみたいになっちゃったから、長らく待たせてるヤクスルにもちょっとだけ説明してくれるかな?「何、俺の女を泣かせてるんだ!」って、今にも怒られそうだよ(笑)。もちろんこれは冗談で、彼は怒ったりしないと思うけど。とってもいい人だもんね!」


マージィは、ヤクスルに韓国語で説明する。どうやらヤクスルは、マージィがモリーを嫌いなことも全て知っているようだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る