第2話

2020年は、東京オリンピック開催予定で、誰もが心待ちにして新年を迎えた。

しかし、新年早々にコロナという名の大きな嵐が世界中にやって来た。

そして、オリンピックは延期となった。


世界中で、コロナとの戦いが始まったのだ。


私自身も、NSとして何が出来るか?

何をするべきか?

同僚NS達と、日々模索していた。


そんなある日の事だった。

職場の上司の園長から、会議室に呼び出された。

中に入ってみると、園長と副園長が居て椅子に座るよう促された。

そして5枚のA5用紙を渡されて、一読する様指示があった。

言われるがまま、読み始める。

身に覚えの無い事が、羅列されていた。

簡単に言えば、私がパワハラや虐待をしていると言う内容が、20個以上書き記されていたのだ。


副園長「以前から、これらの内容が上がっている。園としては、職員や利用者を守る為に何らかの対応を取らなくてはいけない。貴女も、今後の進退を考えて来て下さい。いつまでもと言う訳には行かないので、5日後に話しを聞きます。」

私「待って下さい。この内容に身に覚えはありません。1つずつ弁解させて下さい。」

副園長「この内容は、事実です。例え、弁解を聞いても、園の判断が変わる事はありません。」

私「納得出来ません。」

副園長「本日の話しは以上です。この件は、他言無用です。これは命令です。お疲れ様でした。」


その後、園長と副園長は席を立ち、ドアを開け私に部屋を出る様促した。

私は、呆然とした。


その後NS室へ戻ると、今度は別のNSが会議室へ呼ばれた。

そして又、別のNSが呼ばれた。

結局、私を含め4名のNSが呼ばれたのだ。

会議室から出てくるNSは、皆呆然としていた。

NS室で、話しを切り出す者は居なかった。

直ぐに定時になった為、誰もが無言で退勤した。


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