もっとも身近な喜び

古 散太

もっとも身近な喜び

それが確かなものか

不確かなものか、ではなく

それが得になるのか

得にならないのか、でもなく


この世界のすべてについて

自分が心地よいと感じるのか

心地よくないのか

人生の交差点はそれだけ

心地よいか、心地よくないか


幸せを手に入れようとして、

未来を憂いて準備をするために

今を我慢しつづけていたりする

それでも幸せは見つからない


明日に幸せを求めているかぎり

いつまでも明日がつづくだけ

明日からと考えているかぎり

明日の今頃はまた明日からになる


確実なものなどこの世にはない

どんなことにも例外があって

結局は可能性の問題でしかない

明日の幸せの確率はどうだろう


損得は状況によって変わる

損だと思っていたことが

のちにそれがあったからと思う

人生はそんなことばっかりだ


とても大切なことに気づく

今、生きていること

まずそこに幸せを見出そう

生きていなければ

お金も食事も恋人も意味がない

生きているからこそ

欲望を満たしたり

追い求められる幸せがある


今、生きていること、それは

あなたが幸せであるということ

ぼくが幸せであるということ

もっとも幸せの根源であり

もっともシンプルな形

もっとも身近な喜び

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