第10話

次の日…目を覚ますとメリアよりも早く起きたようでもう一つのベッドにはメリアがぐっすりと寝ていた。


『昨日は昼食後、一緒に公演を見たり、ジムで鍛えたりして、その後夕食を食べた後、別々に風呂に入ってた…疲れてるのかな?…いや俺が早起きなだけか』

『なんだか…老人みたいです』

『誰が老人だ…ってハベルか悪い全く話しかけてなくて…』

『いえ、良いですよ…その分の名無しの脳内情報を完全に学習した後、CTをいじったり…じゃなくて改良してました』

『そっかぁ……』


CTはまだしかるべき場所で色々と手続きしないといけないらしいので今はまだ殆どの機能が使えない状態なのだ…ハベルに聞いたらCTで情報収集したかったから改良してたらしい…やがてメリアも起きて。


「ふぁぁ…あら?おはようございましてよ…名無し…昨日は楽しかったですわね…ふぁぁ」


そうメリアは言いつつもCTの個異空間から着替えを取り出していた…最初こそは俺は驚いていたがCTにはどうやらダンジョンコアが使われてるそうで結構な金額だったのを覚えている…俺のもそうらしいがハベルが使わせてくれない。


「着替えますのでお外に一旦お願い致しますわ…まぁ名無しなら…「一旦外に居るから声掛けてね」…もぅ分かりましたわ」


その後、声を掛けてもらい一緒に朝食を食べに行った…昨日もそうだが美味かった…朝食を食べた後、昨日行かなかったプールに行くとの事で部屋に戻りお互い水着に着替えた後。


「どうかしら!このわたくしの水着姿!」

「似合ってるよ…メリアにピッタリだね」


クロスデザインだっけ…あまり水着には詳しく無いのだが買い物の時に水着を選ぶ事になった際に俺自身のセンスは終わってるので似合ってるなら良いかなで決まった。


「ふふ…さぁ!プールに行きますわよ!お昼まで遊ぶんですから!」


メリアの胸辺りが揺れ…!!女の子は視線に気付くそうなのでこれ以上は見ないように

一緒にプールへ向かった…道中は船内を通るので上から羽織る物をお互い着てはいる。


そしてプールに着いた俺達は。


「今日は朝だからか人が少ないですわね…人が沢山来るまで持ってきたビーチボールでまずは遊びますわよ!」

「おう!」


そうして人が沢山やって来るまでボール遊びをした…人も多くなってきた所で一旦休む事になり、休んでいると。


「おい…そこの男と女…聞きたい事があるんだがいいか?」

「ん?…俺達の事か?なんだよ…聞きたい事って」

「名無しって奴を探してんだよ…理由は…聞きたい事があるだけだ…悪い事じゃねぇよ」

「それでしたら…むぐぅ⁈」


メリアの口を手で塞いだ…なんとなくこいつ…人間じゃない気がしたからだ。


『名無し!この方、淵源の気配を漂わせています!…捕まえて聞くべきかと!』

『なっ…なら』

「おい…何の真似だぁ?…影の固有スキルかは分からんが…影か…お前、名は?」


影で目の前のこいつを縛り…そういやメリアの口を手で塞いでた事を忘れてたのでどいたら。


「もぅ!急に口を塞ぐなんて…」

「メリア…目の前のこいつ…淵源の使いかもしれない」

「何ですって⁈」

「おい名前…ってそんな事分かるのかよ…尚更お前の名前聞かねぇとなぁ!!関係ない奴は無視だからヨォ!」


すると影で縛ってたのに解かれてしまいこちらに来た奴をドラゴンで迎え撃った。


「お前何者だ!人の名前聞くからには名乗る名はあるんだろうな!」

「ハハ!俺の名はエフ!強さで言うなら一番下だ!お前の名は何だ!」

「…悪いがお前みたいな奴に答える気は無いね!メリア!船を頼む!」

「分かったわ!」


船の事をメリアに任せ、空へと魔力を使い俺が移動したのを見たエフは俺を追いかけて来た。


「ドラゴンの火は盤石な石すらも焼き尽くす!」

「受けてたつぜぇ!!」


俺が放ったドラゴンブレスを真正面から受けたエフ…がエフには効いてないようだ。


『火に耐性があるのか?…それとも…ッ⁈』

「考え事かぁ?!後ろがお留守だぜぇ!」


後ろを取られたが、両腕をドラゴンに変えてエフの手刀を防いだが…。


「俺に触れたな?」

「何っ?」


離れようとしたが腕を掴まれてしまい…触れられてる箇所からエフへと吸い込まれているようだった。


『影に戻って切り離すしかねぇ!』

「切り離しやがるとは思い切りが良いなぁ…ん?……お前…まさかか?」

『まさかさっきの取り込まれた時に気付かれた?』

「無言かよ…悪いがさっき再構築したお前の腕から魔物と似た魔力を感じたぜぇ?ハハ!まさか名前を聞かずとも見つけれるとはなぁ!」

「だったら何だ…」

「あぁ…だってお前が俺達が探してる名無しなら…今回の目的は」


だからな…と。


『今、エフは俺達と言ってたが目的がそうなら船の方は問題ない筈…あるとするなら』


「今、仲間にも伝えた…悪いがこっからは本気出すぜぇ!」

『さっきみたいに近付けば触れられて再構築?とやらをされる…ッ⁈』


不用意にも近付けずにいると…エフは自身に触れていた…すると分裂するかのようにエフが増えた。


『名無し!今あるものを用意してるので時間を稼いで下さい!』

『分かったよハベル!…やるしかないか!』


触れられてた腕の再生を済ませて分身と思わしきエフから逃げつつ時間を稼ぐ事にした。


一方その頃…メリアは。


「まぁお嬢さん…話し合おうじゃないか?此処では戦えないだろう?そこの嫉妬深い君も」


とある者と睨み合っていた。

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軽く今までの話を見返してたんですが、ハイスピード船などの単語をメモしてなかったりするのでミスがあるかもです。

今の所性別の概念があやふやな登場人物が多すぎて明確な性別が定まってる子で女:男、2:3になってます。

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