磯野水穂
旧姓;右城水穂
愛称;水穂さん
性別;男性
職業;ピアニスト
このシリーズのヒロイン的な存在。有名な同和地区(被差別部落、川田部落)である、伝法の坂本というところの生まれである。容姿は極めて美しく、どこかの外国の俳優ににたものがあると言われる。蘭とは小学校まで同級生であった。蘭の母は、水穂が蘭をいじめていると思い込み、多額の賠償金を支払わせたために、右城家は破産し、水穂の両親は蒸発している。その後は、穢多頭(同和地区のリーダ的な人)のおじさん夫婦に引き取られた。桐朋女子高校を経て桐朋音楽大学ピアノ専攻を卒業し、世界的に有名な指揮者とも共演したことがある。多くの伝説的な名演を作ったことがあるが、本人にしてみれば、生活を立て直すためのことで、演奏のことなどはどうでもいい話であった。あまりにも無理して演奏活動をしすぎたために、体調を崩しており、現在製鉄所に間借りして、静養しながらピアノのレッスンを行うことで生活している。
殆どの人は、磯野と改名したことを知らないため、みんなからは右城と呼ばれることが多い。
得意な作曲家は、世界一難しいと言われるレオポルド・ゴドフスキーである。しかし、本人にしてみれば、生活していくために超絶技巧を磨かなければならず、苦労そのものであり、楽しんで弾くという感じではなかったらしい。その他、ベートーベンや、メンデルスゾーンなどもレパートリーとしている。
レッスンに来たものは、大体がワケアリの人間であることが多く、大体が、身分を考えたほうが良いと言われるが、真剣に音楽を愛している人には、きちんとレッスンしてあげている。
製鉄所では、新しく入ってきた利用者が孤立しないように、焼き芋を配ったり、利用者の話を聞いてあげたりして、多くの人に必要とされている。しかし、それも本人にしてみれば歴史的に身分が低かったので、身分の高い人に尽くすようにしなければならないと思いこんでいるためにそうやっているのである。
なので、体を壊して寝込んでしまったときは、もう、これで人生を終わりにできると思い込んでいるが、周りの人達からは、話を聞いてくれるありがたい存在だと思われているので、多くの人に介抱してもらえることが多い。
医療機関や、福祉窓口などでは、同和地区出身であることから、邪険に扱われてしまい、病院で診察を断られたり、福祉窓口で追い出されるなどの扱いを受ける。また、明治期は貧しい人の着物として有名だった銘仙の着物をいつも身につけている。
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