冒頭から馬車に乗っていた公爵令嬢が賊に襲われるという緊迫した状況から始まりますが、すかさず助けに入る影、と呼ばれる男。
公爵令嬢は以前から影の男に護られて、時には会話を交わすこともあるほど親しい仲となっていましたが、令嬢が婚約破棄されたうえに国外追放という事態になり、影の男は彼女を連れ出し、男の隠れ家に匿うという流れになります。
令嬢の以前から影の男に寄せていた秘めた想いが徐々に表へ現れる過程が丁寧に描かれていて、また影の男も令嬢への想いが大きな波のように押し寄せて来るところはすごくドキドキしました🥰
めっちゃオススメです🌟🌟🌟
貴族令嬢セレスティアは、ある日突然、すべてを奪われた。
王太子の婚約者として誰よりもふさわしいはずだった彼女が、
無実の罪で糾弾され、婚約を破棄され、さらには命を狙われる。
孤独と絶望の淵で、彼女を救ったのは一人の男。
その男は、名もなき「影」。
常に人知れず彼女を護ってきた、王家直属の密偵。
正義か、忠誠か、恋か――その心に宿した想いは、
任務を越えて、ひとりの少女のために動き出す。
追放、陰謀、王族の腐敗、そして秘めた恋情。
すべてを飲み込み、ふたりだけの逃避行が始まる。
華やかな王宮の裏に潜む深い闇と、
誰にも言えなかった「ほんとうの気持ち」。
静寂の森に、血と紅茶と微笑みが交差するとき、
運命の物語が静かに動き出す。
これは、決して陽の目を見ることのなかった、
一人の「影」と「元王妃候補」の、
優しくて、切なくて、美しい物語。