「辻褄を合わせる」という言葉を、ここまで文字通り・物理的に解釈した発想力にまず唸らされます。
整合士という奇抜な職業設定と、淡々とした会話劇が生み出す独特の空気感は、静かなのに目が離せません。
物語の前半は軽妙で少し可笑しく、それでいて後半に進むにつれて、人の嘘・後悔・家族への願いといった重たいテーマが、じわじわと胸に迫ってきます。
辻と永褄のバディ関係も魅力的で、軽口の裏に隠れた所長の過去が示唆されるラストは、短編とは思えない余韻を残します。
読み終えたあと、「本当に辻褄を合わせるべきだったのは何だったのか」を、きっと考えずにはいられません。
高校生作品とは思えない完成度とテーマ性を備えた、静かに心を抉る名作です。
【高校生限定】カクヨム甲子園2025【ナツガタリ】ショート部門 大賞おめでとうございます🎉